二の篭(バルヴァン文)

□Season's Greetings(2015年〜)
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【新年SS】



■ 初めての君 ■



いつもと同じ朝。
いつもと同じこの部屋で。

昨日からの連続した時が、ひょいと日付を跨いで今日になったというだけなのに。
『新しい年』というだけで、やはりどこかいつもと違う気がするのは不思議なものだった。

まだ日が昇りきらない薄暗い部屋で、バルフレアは傍らに眠る温かな同居人の身体に手を伸ばした。

今年初めて触れるヴァンの髪。
柔らかで細いくせに、妙に頑固なクセがつくのは出会った頃から変わらない。

クスリと笑ってバルフレアは優しく髪を梳くと、その指先を首筋から肩へと滑らせた。
本人はバッシュのような筋骨隆々な身体に憧れたようだったが、残念ながらと言うか、バルフレアにはとっては幸いなことにそうはならなかった。
瘦せてはいるが、ヴァンの肩は張りがあって滑らかだ。

その肩にそっとバルフレアは歯を立てた。
今年初めて味わうヴァンの身体。

――甘い。

何度味わっても飽きることなく、この身体が好きだと思う。
甘嚙みであったが、ヴァンはその甘やかな刺激に瞼を震わせて目を覚ました。

「ん、・・・なに?もう朝・・・?」

眠そうにゆっくりとヴァンの蒼い瞳が開く。
その瞳に今年初めてのバルフレアの姿が映った。



〜FIN〜


(2018/1/28)


最後はチュー〆にしようかと迷いつつ、大人しめにまとめてみました(#^^#)
前にもこういう話を書いたことありますが、目の中に相手が映るってのが好きなんですよv
相変わらず進歩がない〜とも言いますね(^^;)

進歩はないけど、今年もやっぱりバルヴァン大好きですvv
こんな私ですが、どうぞよろしくでーす♪

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