DDFFの篭

□FF12ヶ月物語
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【 5月・・・5X12 】



「なあ、お宝探しやろうぜ。」

久しぶりにヴァンとジタンと同じパーティを組んだバッツは、聖域を飛び出すなりそう提案した。

「よっしゃ、やろうぜ。」
「絶対負けないからな。」

楽しげに声を上げ盛り上がる三人とは対照的に、同じパーティのライトニングの顔が不機嫌に曇った。

「なんでよりにもよって、この三人が一緒なんだ?」

ライトニングに怒りの矛先を向けられて、ラグナが苦笑いを浮かべながら「まあまあ」と宥める。

「仕方ないだろ?今日のパーティ分けは、くじ引きで決めたんだから。いつも同じメンバーじゃ、新鮮味がないからってさ。それにしても、すごいメンツになったな。」

ハハハと笑うラグナを、ライトは火が噴きそうな鋭い怒りの眼差しで睨んだ。

「その、”ふ・ざ・け・た”くじ引きの提案は誰がした?」

「ふざけたって所をそんな強調しなくても・・・。まあ、その、提案は俺がしたっけかなぁ〜。」

ラグナはライトの鋭い眼差しから目をそらしながら、しぶしぶ認めた。
それを聞いた途端に、ライトがピシリと人差し指をラグナの鼻先に突きつけながら言った。

「なら、全ての元凶は貴様にある。あの三人の面倒は、全部貴様にみてもらうからな。」

「ええ?!くじ引いたのはライトニングさんでしょ。なんで、全部俺のせい?」

慌てるラグナに構わず、ライトはすたすたと先に進んでいった。
後に残されたラグナは、がっくりと肩を落とすとバッツ達三人の方を振り向いた。
三人は楽しそうにきゃっきゃっと騒いでいる。

「バッツは、ジョブチェインジ禁止だからな。」
「なんでだよ?能力封印かよ。」
「でも、ジタンは最初っから盗賊なんだから、ズルくね?」
「ああ、そうだ!ズルい。」
「男なら、細かいこと気にすんなよ〜。」

三人は騒ぎながら、ライトとは反対方向へと進んでいく。ラグナは焦って三人の後を追いかけて、声をかけた。

「あ〜、ちょっとお取り込み中悪いんだけどね。みんな、進む方向が違うよ。」

すると三人は、一斉にラグナを振り返った。
そして、「よーい、スタート!」と声をかけてライトの去った方へと勢いよく走り出した。

「え?あの、ちょっと待て!俺を置いていくなっ・・・あ、足つったぁ?!」

悲鳴のようなラグナの声に構わず、三人は軽やかに駆けて行く。
空は高く、風は爽やかに吹き渡り、今日は絶好のトレジャーハント日和になりそうだった。



〜FIN〜


なんか、5X12というよりも、8X13の話だったような(^^;)
それでも、この話は書いていて楽しかったです♪

結局、置いてけぼりのラグナだけ合流できずに、後でライトニングに雷落とされそうですよね。



(5月 拍手文)

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