DDFFの篭

□FF12ヶ月物語
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** おまけ  **



翌日―――。

魔列車を降りたコスモス軍一行に、今日のパーティ分けが発表された。
「へ〜、ライトと一緒か。」
ぽつりとつぶやくヴァンに、ラグナが嬉しそうに笑いかけた。
「ヴァン、俺も一緒だよ。」
「そうだな。」
満面の笑みのラグナに素っ気無く返事をして、ヴァンはライトニングの方へ歩み寄った。
「ライト、今日よろしくな。」
「ああ。」
不機嫌そうに頷くライトニングに、ヴァンは頭の後ろに手を組みながら言った。
「オレたちはどっち方面へ向かうんだ?」
その問いに、たちまちライトニングの目が釣りあがる。
「エルフ雪原だと、さっき言っただろう!聞いていなかったのか?」
だが、ヴァンはライトニングの怒声など気にもとめずにぼやいた。
「え〜、エルフ雪原なんて寒いじゃん。オレ寒いの苦手なのに〜。」
そう言ってむき出しの腕をさすりながら、唇を尖らせた。
「どうせなら、グルグ旧火山とかがよかったな。あれ、ジェクトたちがそうなの?なら、オレもジェクトのパーティがよかったなぁ。」
ジェクトたちと軽口を交わすヴァンの後ろで、わなわなとライトニングが怒りに震える。
その更に後ろで、ティファとユウナがはらはらと事の成り行きを見守っていた。
ライトニングが息を大きく吸い込んで、ヴァンを怒鳴りつけようとした正にその時、ヴァンは無邪気な笑顔を浮かべて振り返った。
「ま、でも雪は冷たくて綺麗なとこがお前に似てるから、やっぱりお前の行き先に合ってんな。」


 冷たくて綺麗・・・。
 それが、私に似てるだと?


その予想外のヴァンの言葉に、ライトニングは毒気を抜かれて固まってしまった。
そんなライトニングを、ヴァンは不思議そうに見た。
「どうした、ライト?さ、行こうぜ。」
そう言って、ヴァンはラグナとすたすたと先に進んでいく。


「ふ、ふ、ふざけるなーーーーっ!」


気を取り直したライトニングが、ヴァンの後姿にそう叫ぶのは数分後のこと。
だが、その頃にはヴァンの後姿は小さくなっていて、ライトニングの怒りの雷撃は当たらず終いだった。



** ちゃんちゃんv **

    ↑
    ↑

こんな効果音で終わり的な話で、すみません(^^;)
ヴァンは、純情なライト姐さんの天敵。

これにて、このシリーズ終了です。
今までのご愛読ありがとうございました<(_ _)>



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