ナンセンズ小話

□全ての苦しみから解放へ
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俺の故郷はモトゥブの隅にある小さな村のようなところだ
ここの治安は地獄のような場所であった

金のあるやつは人を殺してもなんの罪にも問われない
金のないやつは偉いやつの前を通っただけで殺されてしまう

俺は当時、正義感あふれていた
どうにかしたいと思っていて
金のあるマフィアにスリなどをして生きてきていた
その相棒が俺の唯一の肉親である妹の孤雪であった。

俺は妹と何でもした
金はなかったがとても幸せであった
そして、悲劇は桜の咲いた春におこった。

その日、マフィアのやつらは何の罪のない人を殺した。

昔から機械いじりが好きであった俺と妹はやつらの移動手段であったカーゴを爆破させるという形で復讐を考えていた。

マフィアの連中が別の所に行っている間にカーゴに近づいてエンジンを改造していた

そこで悲劇が起きてしまった
忘れ物でもあったのかマフィアのやつが戻ってきて・・・

「おい、てめえら何やってんだ!?」
「っ!?」
「てん兄!逃げるよ!」
「おぉっと、逃がすかよ!」

そして、その後やつらのカーゴの中に連れて行かれて身動きが取れなくなってしまった。
そこへボスのようなやつが現れた

「本来お前のようなやつらは殺してやるところだが・・」
「くっ!」
「だが、お前ら見ればまだガキだなぁ・・俺らだって悪魔じゃねぇお前にチャンスをやろう」
「チャンス・・・だと・・」
「そうだ、いいかよく聞けよ。まずこの女の方のガキは俺らに預けてもらう。そしてお前は外に出て100万メセタをもってこい!」
「わかった、ただし俺の妹には手をだすなよ」
「てん・・兄・・」
「安心しろ孤雪、絶対助けるからな!」

その交渉の後、俺だけは金を持ってこさせるためにカーゴから外に出された
100万メセタなんてあるはずもないのだが金持ちである村長の家に強盗に入ることした。

既にもうこの時俺の考えた選択肢は大きく間違えていた。
女は高く売れる・・
交渉の時からやつらは裏切る準備をしていたのだろう
俺がいなくなった後マフィアの運転手は孤雪とマフィアだけ残したカーゴにエンジンを付けた。

そして、大爆破がおきた・・

そのときから自分を恨み続けた・・
そして恨みからの開放へ・・

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