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□貴方が望むなら、僕の一生を捧げよう (紫×緑)
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キラキラと、ネオンが輝く、
東京のある下町。
街行く人々は、寄り添い合い、中々なまめかしい雰囲気を醸し出す。
そんな中、俺は一人立ち尽くしていた。
まさかのドタキャン。
向こうは遊びだったらしい。
「馬鹿だなぁ……俺。」
そんなのさ、気付いてたよ。
って言うのは嘘。
マジで好きで、どうすれば君に近付けるか、すっげぇ考えた。
でも…、全部俺の思い過ごし…………………。
肩がぶつかるのも気にせず、俺はただ、歩いた。
そんな最中、数メートル先に、フラフラと歩く姿が見えた。
薄汚れた服装に、裸足。
覚束ない足取りは、酔っている感じではない。
誰なんだろう…………。
俺は、そのコに吸い寄せられるように足を動かした。