08/26の日記

12:49
青エク・燐勝燐
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(8月24日のつづき。坊誕の翌日。)

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「勝呂、やる」


目の前に突き出された無地の紙袋は、手にしてみると心なしかひんやりと冷たかった。


「開けてええか?」

「おん!」


俺の口振りを真似した奥村を、阿呆といなし、袋をがさがさと開けてみた。
中には、透明な器に入った色とりどりの柔らかそうな物体。ご丁寧に、ひとつひとつ星形に抜いてあるようだ。


「ゼリーか?」

「惜しい!俺様お手製のフルーツ寒天だ!」

「おま…これ作ったんか?」

「ったり前だろ?モモ、ブドウ、マンゴー、…あと何だっけ。まあいろんな味があるから楽しめよー」


ニカッと笑みを向けられて。

柄にもなく、誕生日て嬉しいもんやなあ、なんて思ってしまう。

ああ、口元が弛んでくるのがわかる。



「おおきに、な」



堪えようとしても、口元の弛みは直らない。
さぞ可笑しな顔しとるんやろな自分…
そう感じながら奥村に礼を言うと、奴は口を開けたまま顔を真っ赤にさせて。
ひとつだけ頷いてみせた。





(そんなカオ、卑怯だっ…!余計、好きんなっちまう)


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おしまい。

24日に上げたあと、
“翌日とかにちっちゃい菓子とかもらって照れながらおおきに、って言う坊とかよくない?”
とネタをいただいたので具現化させていただきましたv

ぺりこさんネタありがとでしたm(_ _)m

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