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□幸せな記念日
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臨也さん誕生日ネタおめでとうのその後的なおまけ






「臨也さん…このケーキ一人で食べるつもりだったんですか?」

「うん、まぁ…」

テーブルの上には、明らかに一人では食べきれないというよりも二人でもギリギリの大きさのケーキが鎮座している。
肯定した臨也に、帝人は本気ですか、と訴え掛けるような目を向けた。

臨也がそんなケーキを買ったのには、帝人に自分の誕生日を祝ってもらえないことへの憤りから半ばやけ食い的な意味があったのだが、帝人が今ここにいるためにそんな意味はとうに消えてしまっていた。
笑ってごまかす臨也に帝人は怪訝な顔をしながらも、ぷすぷすとローソクを立てていく。


「24個でいいですよね。」

「まあいいけど、別に律儀に歳の数立てなくても…」

「駄目です。せっかくこれだけ大きいケーキなんですからちゃんとやりましょうよ。」

臨也の言葉を素早く撤回しながら尚もローソクを立てていく帝人は少し楽しそうで、ああ買っといて良かったと密かに臨也は思った。





ローソクを立て終われば、マッチで火を付ける。一つ一つに淡い光が灯し初め、すべてのローソクに光がついた後、帝人は部屋の電気を消した。

「じゃあ始めますよー」

「何々?歌ってくれるの?」

「ここまで来たらやりますよ。ちょっと恥ずかしいですけど…」

顔を少し赤らめながら、んんっ、と喉を整えている帝人を臨也は口元を緩めながら見つめた。ちゃかしたつもりで言ったのだがまさか本当に歌ってくれるとは。


「はっぴばーすでぃとぅゆーはっぴばーすでぃとぅゆーはっぴばーすでぃとぅゆー臨也さーん

はっぴばーすでぃ、とぅ、ゆー」

ぱちぱちと手を叩きながら帝人に、「臨也さん、火、」と呟かれて臨也は慌ててろうそくに息を吹きかける。さすが24本、なかなか消えない。

やっとこさ全部消して帝人が電気をつけに行く、そして戻ってきたときには最上級クラスの笑顔でもう一度、お祝いの言葉を言った。


「誕生日、おめでとうございます。臨也さん。」



ああなんて幸せな記念日!!








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短編臨也誕生日のその後的なおまけでした。
毎度ヘタレ度高め臨也ですみません。何回謝ればよいのかと…。

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