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□図書館パロ2
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僕の幼馴染兼親友はひどく心配性だ
「昨日も来たんだってな。あの二人」
「ああ、折原君と静雄君?来たよ」
僕がそういうと目の前の同い年の青年、紀田正臣は明らかに顔を歪ませた
「簡単に言ってくれるよな、帝人は。なあ本当に大丈夫か?」
この言葉、週に6回は(あ、ほぼ毎日だ)言われている。
「大丈夫。二人とも僕に悪いことはしたことないし。図書室は壊されかけたけど」
「それも心配なんだよ竜ヶ峰帝人!うっかり巻き込まれて怪我したらどうすんだマジで泣いちゃうぞ俺は!」
「あはは、ありがとうって言っとくべき?
でも本当に大丈夫だって、あの時以来ここで盛大な喧嘩はしたことないし」
「それはたまたまだきっと。毎日のように校舎を壊してまわってるんだぞ」
たまたまではない、ような気もするんだけど、あの時怒り過ぎちゃったからな気がしないでもない。
あの時とはさっき言った図書室が崩壊しかけたときのことだけれどその話はまた今度で。
とりあえずあんなに怒ったのも僕も久しぶりだから、でも僕が怒ってもそんなに威力はないと思うんだけど、力もないし。
まあそれで二人がここでの喧嘩を自重してくれてるんだったらだいぶかわいいものだなあと思ったわけで、今のところそんなに危険性は感じていない。折原君は、ちょっと別件で危険性を感じてはいるけれど。
「おーい聞いてるか帝人?」
「あ、うん、何?」
「聞いてないじゃんかよー!だから、あんまり危険なことには足突っ込むなよ!」
こうもしつこく言われるのもあれだけれど、自分のことを心配してくれていることはとてもうれしく思うし、少しでも心配はさせたくはないから、僕はその言葉に頷く。
「わかった。僕だって危ないと思ったら逃げるから。それより正臣、もうすぐ授業始まるよ」
「おお、ホントだ!!悪い帝人!かわいい生徒たちが俺を待ってるから行かなければ!」
「次の授業ボイコットされてたりして」
「ちょっとぉ!恐いこと言うなよ!」
「冗談冗談。正臣は慕われてるから」
「だよな!じゃあ帝人、さっきの言葉、約束だかんな、じゃな!」
「うん、じゃあね」
正臣が図書室から出て行くと、シン…と静まり返る部屋。ホント賑やかだなあ正臣がいると。
さっきも言ったように正臣は明るくみんなに慕われる良い先生だ。僕もそのことは尊敬している。本当に。
(僕はそんな風になれるだろうか)
正臣のように明るく元気な先生とまでは言わないけれど、自分は自分らしく、みんなに慕われる良い司書になりたいと思う。
ぼーっとしてそんなことを考えていると図書室のドアがガラリと開いた。こんな時間に来るのは、まあ、彼しかいない。
「折原君。今授業中のはずだよね」
「今日は自習でっす。さっきまで紀田正臣、いたでしょ」
「先生はつけよう先生は。あとその語尾に星が付きそうなしゃべり方はやめといた方が良いと思うよ」
「…。幼馴染なんだっけ?確か」
「うん、正お…紀田先生とは高校も一緒でね。まさか同じ学校で働けるとは思ってなかったなあ」
僕がここに来ることが決まって、正臣にも報告したらまさか彼も同じところだと言われた時はそれはそれは驚いた。
高校の時にであった園原さんもここで教師として働いている。ほんと、何という偶然だろうか。
「…あーこれは大きすぎるハンデだよね」
「ん?」
ぼそっと呟いた彼の言葉に聞き返すと何でもないよ、とまたも嘘くさい笑顔で返された。
本当によくわからない生徒だ。
「そうだ先生。なんで俺のことは名字で呼ぶの?」
「へ?」
「ほら、紀田正臣だって、あの、忌々っしいシズちゃんだって名前で呼んでるのに俺のことは折原君じゃない」
ああそういえばと、今さらに気がついた。
「名前で呼んでもいいの?」
「当たり前だよ。俺もその方がいい」
その方がいいっていうのは呼ばれ慣れてるってことだろうか。まあ許可が出たので呼んでみることにする。
「臨也君」
「呼び捨てでも良いよ」
「生徒にさすがにそれはないよ」
「残念。」
ホントに残念そうな顔をして臨也君が言うもんだから僕は思わず笑ってしまった。
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はい、図書館司書パロ第二弾でした
なんか臨也君でばってしまった
だからといってこれは臨帝で進むとは限らないような…最終的なベクトルは決めてないというか。だらだらと書いていきたいので。
読んでくださりありがとうございました!