短編

□まんざらでもないんじゃ
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僕と臨也さんのメールのやりとりが始まったのは1ヶ月ほど前の事である。

一つ言っておくとメルアドを仲良く交換したわけではない。
あっちが勝手に登録してきたのだ。




まあ、それは置いといて、今回疑問に思っているのが臨也さんからのメールについてである




1ヶ月前、メルアドを交換して初めてメールがきた




『帝人君愛してる
もちろん恋愛的な意味で』



なにを返せばいいのかわからなかったから、しんでくださいって送っておいた。



それから毎日のようにメールがきた。


大好きだの愛してるだのは当たり前で、僕のどこが好きだとかかわいいだとか恥ずかしいことをつらつらと書いて送ってきた。

対する僕は、うざいですとかしんでくださいとか、取り敢えず罵倒する言葉を並べて送っておいた。



つい最近だったか、とうとうメールを返すのが面倒くさくなった。
メールが来ると返したくなるので、臨也さんが僕にメールを送ってこなくなる方法はないかと考えた末、嫌われるようなメールを送ることを考えた。

しんでくださいはいつも言ってるので、気持ち悪がられるようなのにしておこうと思って、臨也さんの名前を100回書いて送ってみた。





予想外なことに10分足らずで返事が帰ってきた




『帝人君がそんなに名前を呼んでくれるなんて嬉しいなぁ!じゃあ俺も

帝人君帝人君帝人君帝人君帝人君帝人君帝人君帝人君帝人君帝人君……×101
愛してるよ!』




対抗してきた。



しょうがないから僕も対抗して臨也さんの名前を150回書いて送っておいた。







――――――――

「待て待て待て!なんでそこで返事返しちゃうんだよ!対抗しちゃうの!」
「だって正臣、送ってきたから返さないと。失礼でしょ。」
「あの人に失礼とか考えなくていいから!!無視していいから!
…まさかその対抗合戦まだつづいてんの…?」
「ううん、5日目くらいでめんどくさくなったからやめちゃった」

「5日も続いたの!?」





――――――――
自分でも気付いてないけど臨也さんとのメールのやりとりを割と楽しんでる帝人君。

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