プラマイ!
□夏の大捜査編
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『イクササーイズ 俺は正しい』
「迎撃開始!」
トリップして早三ヶ月。
夏休みに突入したある日のこと。
海咲の部屋から微妙におかしな音楽とドタバタと動く音が聞こえてくる。
「海咲ー。何してんの?」
「あ。ちょうどよかった。翔くんもイクササイズやろうよ!」
「イクササイズ?エクササイズじゃなくて?」
「違うよ。名護さんのイクササイズだよ」
「いや、名護さん誰!?」
「仮面ライダーキバに出て来る2号ライダー。決め台詞は『その命、神に還しなさい』。ちなみにイクササイズ体験者の声を聞くと素晴らしいよ。体重が落ちたとか10秒の壁を越えられたとかエクストリームメモリを使えるようになったとかハイパーキャストオフ使えるようになったとか世界の破壊者になれたとか」
「何その体験者の声!?チートすぎるだろ」
「ちなみにあたしはオンドゥル語をマスターできました」
「何語だよ!」
「ウゾダドンドコドーン!」
「わかんねー!」
アニオタな海咲は特撮オタと言う一面を持っていて、小さい頃俺は仮面ライダーごっこや戦隊ヒーローごっこに付き合わされた。
大体、海咲が仮面ライダー役で俺が人質役だ。
悪役は俺の親父か海咲のお父さん。
「とりあえずイクササイズやろう」
「やだよ」
「じゃあ、タロスズブートキャンプ」
「何それ!?何それェェェェェ」
「これは仮面ライダー電王のイマジン達が、」
「もういい!説明すんな」
特撮の話となると三日三晩語ってくれそうなので強制的に一旦区切った。
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