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□三
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ドクターの自宅とは言ったものの、流石に研究所とは違い奇特なものは少なかった。


「一応ハーレムから話は聞いてますけど、私に診て欲しいって言うのはその子ですか?何て言うかひっどいですねぇ。」

「えぇ、お手数御掛けします。」

「本当ですよ、折角グンマ様が治りかけてきたというのに…。」

「…日を改めた方がよろしいですか?」

「いえ、既にこの場に居るわけですしこのまま診せていただきます。」



何時もながらに切り替えが早い。口と性格は悪いが腕は確かなので頼むしかないのだが、やはり気が進まない。



「此所に連れてきたということは其処らの病院では問題があるということでしょう。今までのカルテなんか無いですよね?」

「はい。」

「それならメディカルチェック用にカルテ作るんで時間掛かりますよ?」

「お願い致します…。」



子供を呼びつけ、軽く説明をした。予想とはいえ、まともな健診を受けていなかった時の為の保険だ。

採血の際の注射など、痛みを伴う検査についても説明をする。ドクターが何かをしてきても敵ではないから従うように申し付けた。



「それじゃあ、行きましょうか。」

「!!」



ドクターが抱き上げると、身を捩りもがいている。首を振っている辺り自分で歩くと言ったところか……



「…歩いて行くんじゃ疲れるでしょう。仕方ないので運んであげますから、少し大人しくしていて下さい。」

「……」



私の言った事が何処まで理解できたのかは分からないが、ドクターに従えという指示は理解したようで大人しくなった…



「…変な薬飲まされたり、実験体にされたりしないよね?」

「あんな子供相手では何のデータも取れまい。」



グンマ様用の薬の試験体にはされかねんが、然程問題はないだろう…



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