■□NOVEL□■
□松葉牡丹
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松葉牡丹
「うわーどす!大きいお池どすなぁ!!」
「アラシヤマ、これは池じゃないぞ。」
「そうなんどすか!?」
「そうだぜぇ、これは海っつーんだよ!」
「海どすか?海っちゅうんは大きゅうおすなぁ!」
こないだ、テレビっちゅうもんで水遊びしとる人達が居ったのとえろう似てはる。
「アラシは海、来た事ねぇんだろ?」
「へぇ。御池とか川やったら行った事あるんやけど…。」
「それじゃ、あーちゃんの海開きって事で飲んじゃおうか♪」
「貴様は只、飲みたいだけだろう。」
「マーカーちゃんてばひどーい!」
「アラシヤマ。」
「なんどすか?」
「此れに着替えてくるといい。」
G兄はんから貰った袋を開けると、ちぃとザラザラした服が入っとった。
「ししょ、G兄はんにひらひらのおべべ貰ぅたどすぅ〜!」
「アラシヤマ!貴様は何を着ている!」
「…良く似合ってるな。」
「おおきにどすぇ。」
「G、これは女も…」
「おぉ!可愛い格好してんじゃねぇか。」
「あーちゃんてばかっわいぃ!もう、お兄さん食べちゃいたいくらい…パクっなんてね?」
「きゃー!ロド兄はんに食べられてまぅー!」
「えっ、ちょっ!?あーちゃ…」
けたたましい声上げて、ロド兄はんがこんがりしとった。お師匠はんと遊んどるみたいどすな。
「アラシヤマ、ロッドには近付くなと言ってるだろう!」
「マーカーちゃん、其れ酷くない?減るもんじゃないし、俺が何すると思って…」
「確実に減るし、汚れる。」
「酷っ!」
ししょとロド兄はんが仲良ぅ喧嘩しとったら、G兄はんが噛まれたわての腕を拭いてくれはった。
「G、きちんと消毒も…」
「もうしてある。」
「Gまで……俺って何なんだろう。」
G兄はんがゴシゴシ拭いてくれはったトコは、何だかスースーしはっておもろい。
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