■□NOVEL□■

□君に捧ぐ
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君に捧ぐ



たまには静かな日は無いのだろうか…?



「シ・ン・タ・ロー・はぁん!」

「…毎度毎度飽きない奴だな。」

「なんやキンタローだけどすか…ハァ。」

「なんやとは何だ!俺では不満だと言うのか?ある程度の業務なら俺にだって出来る筈だ!!いいか、ある程度の業務なら俺…」

「だぁぁぁ、おだまりやす!あんたはんやから不満があるんやのうて、シンタローはんが居らんから不満があるんどす!」



そうか。普段から騒がしいと思っていたが、シンタローに関わる事だけではなく、シンタローの有無にも騒ぎ立てるのか…



「シンタローならもう少しすれば戻る筈だ。」

「そうどすか…。それと、ある程度て、自惚れ過ぎと違います?もしそうやとしても、自分で口にするんはどうかと思いますぇ。」

「しかし、まだ慣れていないとはいえ、最終決定前の仕上げまでなら…」

「そこまでなら、わてかて出来ますぇ!わてが言うとるんは仕事の出来やのうて、少ぅしばかり謙虚な気持ちを持ちなはれっちゅう事どす。」



…コイツも他の奴等同様に、ぽっと出の俺を見下しているのかと思ったが…どうも違うようだな。



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