■□NOVEL□■

□鏡写しのライラック
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「んで何で彼奴居ねぇの?」

「オラが聞きてぇべ!

「アラシヤマさんならお休みですよ。総帥が許可したんじゃないですか?」

「あれ…今日だっけか?」



そういや、有給が三ヶ月以上になったから休み入れさしてんだっけか。



「アラシヤマ、最近休み過ぎだべ。」

「有給消化さしとかねぇと労働組合とかが黙ってねぇんだよ。」

「先日、労働組合の方からアラシヤマさんを例に挙げての集会がありまして…」

「あぁ!オラもソッチ顔出せって言われてたべ!」

「ミヤギさんもですか…」



有給も休みも確りとるし、滅多に残業なんかしてねぇミヤギまで呼んでたのかよ…



「アラシヤマの奴、労働組合側で出たんだか?」

「俺の補佐としていたんだけど、軽く吊し上げみてぇになった。」

「…同情するべ。」

「流石に彼奴も堪えたみてぇで、非常事態を除いて使わずに捨てる分は使うって事で取り合えず合意したわけ。」

「だから、お休みをちょくちょく入れるんですよ。」



まぁ、彼奴んとこの部下は確りしてるし、滅多な事でもなけりゃ休みなんか取らねぇだろうから結果オーライってとこだろ。



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