■□NOVEL□■

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「アラシヤマはどうした?仕事に関しても、隠し事をするにも、俺よりも彼奴の方が向いているだろう?」

「その事に関しても頼もうと思ってたんだけど…アレ、持ってきてくんね?」

「アレ?」

「タグのGPS。」

「タグって?」

「戦闘時に各自が着ける物の事だろう。アレを着けているなら、タグに内蔵された発信器で団内のどの部屋に居るか位は判る筈だ。」

「彼奴も普段タグを着けてるべか?」

「それじゃったら、腕にブレスレットみたいに着けちゃるんのは見た事あるぞ。」

「待て、持ってくるのは構わないが、誰か捜すのか?今は戦闘中の地域も、遭難者の情報も入っていない筈だが?」

「そりゃそうなんだけど…」

「第一、アラシヤマの話をして居たのに、GPSとアラシヤマに何の関係がある?アレとは誰の事だ?」

「え〜と…。」

「何故行動を共にしない?非常事態なのだから、呼べば来るだろう。」

「行方不明だっちゃ。」

「何?」

「アラシヤマの部署にも行ったんじゃが、居らんでのぉ。服は畳んじょったが他はみんなやりっ放しでもぬけの殻じゃったんじゃ。」


「きっと、彼奴もオラ達の事探して此方さ向かってる筈だべ。」

「あんまり人に見付かると危ないっちゃから捜して来て欲しいんだっちゃよ。」

「状況も解んねぇのに心細いだろうからな///」

「心細い?…良く分からないが、アラシヤマ一人にしておくのは危険と言う事か。」

「まぁ、簡単に言うたらそんなもんかのぉ。」



ならば、まずはそれを便りにアラシヤマを捜すべきだろう。



「まさか、こんな使い道があるとはな…。」

「遺体やら捕虜とか重傷者を捜すより良い使い道だと思うけど?」

「それもそうだな。では、持ってくるから部屋の中で大人しくしていてくれ。」

「場所、解んのか?」

「確か、地下の格納庫に入れた筈だ。」

「頼んだぜ。」

「あぁ。」



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