■□NOVEL□■
□U
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ガチャ
扉を開けたと同時に、部屋に先に振り分けられた団員達が目を向けてくる。
「………。」
バタン
部下となる者達と目が合ってしまい、思わず扉を閉めてしまった。
「…あかん!こんなんじゃナメられてまう!此処はしゃんとせな!!」
再び扉を開き、今度は怖じ気付いてしまう前に中へ入る。
「……」
再び向けられる視線。先程よりも居心地が悪い辺り、彼等も動揺しているようだ。
動揺を悟られぬよう、努めて平静を装いながら上座にあたる席に着いた。
仕事を始めようと書類に手を伸ばすとザワツキ始めた。
もしかして、わてが何か言わなあきまへんのやろか?
「…あんたはん達にも通達が行ったと思いますけど、一応この特殊攻撃部隊を任されたアラシヤマ言います。以後宜しゅうに。」
取り敢えず自己紹介は済んだ。
通達には自分の名前が無かったのかもしれないと思い、名乗ってみた。
火ぃも熱も発せへんかったし、初対面の者にも慣れてきたのかもしれへんな…
「あの…」
「何どす?」
「じ、自分は第3小隊7班所属の…」
「あ、えぇよ。あんたはん達のは名簿貰うとりますさかい。」
「は、はぁ。」
なして複雑そうな顔しとるんやろ?面倒掛けるんも悪いと思うて、名乗らんでえぇっちゅうたんに…。
再び書類に向き直り、ふと気付いた。
「あんたはん達仕事の仕方分かりますのん?」
わての質問にワシャワシャと返事が飛ぶ。怒鳴り付けて一人づつ答えさせるか迷い、一先ず聞き分けられるか試す事にした。
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