■□NOVEL□■
□パンドラBOX
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親父に敷かれたレールの上を、親父の望む通りに歩いていく。
気付かずに居たならなんの事は無い、ごく自然なことだったに違いない。
気付いてしまえば話は別だ。
俺を総帥の息子として扱うなら、あえて横柄に生意気に接すればいい。
次期総帥として媚びて取り入ろうとするなら、横暴に出きる限り我儘に振る舞えば良い。
何をしたって咎められる事もないのだから、何処までも利用してやろうと思った。
それを実行して判ったのは、
俺の考えは間違っていないと言うこと。
明らかに間違っているのは明白なのに、本来叱るべき親父ですら俺が正しいのだと言ったから…
俺が何をしようと、
総帥の息子であり、次期総帥なのは変わらない現実だと悟った。
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