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□砂時計 3話
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「分からないって、お前、今捜してたんだろ?」

「あぁ、そうだ。さっきまでは分かっていた、捜していた筈なんだ…。」





砂時計  3 - 2





「お前…何言ってんだよ…?」



ガタン
ドガッ



「キンちゃん、やっと見っけたよ♪…ってシンちゃんまで、二人とも難しい顔してどうしたの?」

「キンタローが験体捜しに付き合えって言うからよ。」

「そうなんだよ、キンちゃんにちゃんとお願いしたのに逃がしちゃうんだもん吃驚したよ。」

「グンマ、俺は逃がしたのではなく気が付いたら居なくなっていたんだ。いいか、逃がしたのではなく…」

「分かったから。今度は逃がさないでね。」



『験体NO.γ-03』どう見てもただの鼠にしか見えない。あまりにも自分の非を認めないキンタローは放っておくことにしよう。



「グンマ!俺は逃がしたわけではないんだ!」

「グンマ、験体ってもしかして…」

「そうだよ。アラシヤマが飲んだのと同じ薬。やっぱり中和剤を作るだけじゃなくて、薬の効力や対処法も研究しとかないと万が一って事もあるしね。」

「アラシヤマの前に中和剤の反応の直ぐわかるモルモットを使ったのに、キンタローが逃がしたって訳か。」

「シンタロー、お前まで…」

「居なくなったのに気付かないなんてありえねぇだろ?逃げがしちまったたんなら誰も責めてねぇんだし、素直に認めろよな?」

「違う!俺は確かにケージを閉じた。アレはその中に居る筈だったのに…。」

「消えていた。でしょ?鼠が消える訳ないのに変なキンちゃん。」

「消える、ね…。」



閉じられたケージから居なくなった鼠。
それに気付かなかったキンタロー。…いや、それ以前に鼠について何も答えられなかった。

何かがオカシイ。



「どうかしたの?」

「ちょっとな。グンマ、キンタロー、少し変な話なんだけど聞いて貰えるか?」



そうだ。アラシヤマの話と何処か似てんだ…



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2011/01/09 〜 2011/01/21 迄web拍手にて公開しとりますた(≧▽≦)ゞ
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