■□捧げ物□■


□lie or truth
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「こんな物が届いたんだけどよ、お前どう思う?」

「九分九厘罠やと思いますな。」





lie or truth




「罠?」

「見てみ。」



先刻から手の中で弄んでいた手紙を差し出してやる。



「統合祝い式典の招待状か。見たところ弱小国を統合した事を知らせる為の式典の様だが?」

「…やっぱ気付かねぇか。」

「せやなぁ、やっぱしまだ補佐に回すんは無理みたいどすなぁ。」



ガンマ団に正式に属し、博士であるグンマの補佐に配属して幾らか経ったから、そろそろ俺の手伝いもして貰おうかと思ったんだけど…



「どう言う事だ?」

「簡単に言うとテストみたいなもんだよ。言ったろ、慣れてきたら俺の補佐に入って欲しいって。」

「今はわてが補佐に入っとるんやけど、自分の隊もありますし、世襲でもない一般の隊員が補佐っちゅうんじゃ格好が付きまへんやろ?」



諸外国と話す際の体裁としては身内を据えといた方が格好が付くのは勿論だが、コイツをあまり動かすと俺が動きづらくなるのが一番の問題なんだよなぁ…



「一体、何の問題がある?お前達の判断を疑う訳ではないが、理由も解らないと言うのは気分が悪い。いいか、決して疑っている訳ではなく…」

「今説明するから、ちょっと待て!」

「ハァ、問題なんは、統合した二国やのうて統合さした方の国やの。」

「…アクド国?」

「ウチとは多分正面切ってぶつかった事は無いと思うんやけど、半端無く揉めた国と繋がっとる事が多い国なんどす。」

「調べても決定打になるような証拠が残ってねぇし、明らかな友好国風の反応してきやがるから質が悪ぃンだよ。」

「ならば、此れに行かないと言う訳にはいかないのか?」

「無理だな。」

「統合した二国はウチの顧客やし、バックレるとなると他の国に付け入る隙を与える事になってまう。」



此れがウチだけに回っているなら、何かしら理由付けてバックレんだけどなぁ…



「九分九厘罠だと解っていても、一厘でも罠でない可能性がある以上、行かねぇ訳にはいかねぇんだよ。」

「…そうか。俺には他国との関わり方などの情報や処理法が欠落していると言う事だな。」

「オブラート無しで言うとそうやね。」



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