■□NOVEL□■
□Sweet Sweet
4ページ/8ページ
「そんなら飯食ってけよ!」
「へ?シンタローはんからのお誘いは嬉しいんやけど、わて、まだ勤務中どすぇ?」
「グンマの誕生日だから、纏めて俺らの誕生会してんだよ。」
「あら、そうなん?グンマはんも居るん?」
「呼んだ?」
「グンマはん…お誕生日、おめでとさんどす♪」
アラシヤマの手には綺麗にラッピングされた小箱。まさかグンマに渡すのに持ち歩いてたのか?
「ありがとう!よかったらアラシヤマも食べてって。今日は僕のリクエストメニューなんだよ。」
「此れはまた、甘そうやね。」
「此れで後2/3が残ってるらしいけど、俺らはもう…」
「もうって何さ!」
「口ん中が甘ったるくて仕方ねぇんだよ!」
「シンタロー、珈琲か何か淹れるか?」
ドリップは嫌いだけどしょうがねぇか。
「あぁ、頼む。」
「抹茶で良かったら有りますぇ?」
「「抹茶!?」」
そう言うと、懐から水筒を取り出す。ってか、なんで抹茶なんか持ってんだよ?
「後でグンマはんのトコに行こうと思ってましたさかい…。」
「俺も貰っても良いか?」
「少し苦めでえぇんなら。」
「その方が嬉しい。」
甘ったるくなった口に抹茶の苦さが心地好い。こう言う時はホントにタイミング良いんだよな…
******************************