deep novel
□Don't fascinate
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名無しさん「こんにちは。初めまして。名無しさんと言います!」
ふんわりと笑った愛らしい笑顔。可愛い声。
初めてジェジュンヒョンが名無しさんを連れてきたときから俺を捉えて離さなかった。
名無しさんと知り合って数ヶ月が経った。名無しさんとジェジュンヒョンは仲がよくてオフになると必ずどちらかの家に泊まりに行っていた。
俺は…彼女だと名乗る女は数人いたけど、名前もたいして覚えてない女ばかり。
心から手に入れたいと思う女はいなかった。
あるオフの日の午後。
俺も含め、ジェジュンヒョン以外のメンバーは久しぶりのオフとあって買い物やらなにやらで出掛けた。
ジェジュンヒョンは名無しさんがくるから!と意気揚々と食事の支度をしていた。
俺は暇潰しに彼女と名乗る女に連絡し、会う約束をして外出した。
エレベーターを降りたエントランスに名無しさんの姿を見つける。
名無しさんも俺に気づいたらしく大きく手を振りながら、小走りで近寄ってきた。
名無しさん「ユチョン!久しぶり〜。元気?これからお出かけ?」
初めてあった頃と変わらずふんわりした笑顔で俺に話しかける。
ユチョン「あ〜…まぁ…一応彼女いるからね〜
それよりジェジュンヒョンがご飯作ってたよ〜?」
名無しさん「えっ!?本当!もぉ〜私が作るって言ったのにぃ〜」
ちょっとむくれながらも笑顔の名無しさん。本当にジェジュンヒョンが好きなんだって伝わってくる。
名無しさん「でもジェジュンのご飯おいしいんだよね!もぅお腹ペコペコなんだ^^」
ユチョン「あんまり食べ過ぎると太るよ?」
名無しさん「!!ユチョ〜ン!!それ気にしてるんだから言わないでっ!!」
赤くなって半べそをかきながら上目遣いでにらんでくる名無しさん。
女の子をからかったりしないけど名無しさんは特別。
なんでか構いたくて仕方ない。
名無しさん「もぅ!意地悪ばっかりいってないで早く彼女のとこ行きなさ〜い」
背中を押されて無理矢理行かされる。
ユチョン「はぃはぃ…行ってきますよ〜…あっ。ジェジュンヒョンとえっちするのはいいけど〜俺らが帰る前に済ませてね?」
クスクス…
名無しさん「なっ!?/////バカユチョン!!////」
真っ赤になって怒ってた。
そんな名無しさんの表情を思い出しながら、“彼女”の元に行く。
来て早々「ユチョン〜会いたかったぁ!」と露骨に女を押し付けてくる。
「俺もだよ」と思ってもないことを言いながら、欲だけを吐き捨てるためにその女を抱く。
「んっあっ!いぃ!イィ〜!!ユチョ〜ン!イッちゃう〜あぁぁぁん!!」
「くっ…は…」
感情のないセックス。
先程の名無しさんのコロコロ変わる表情を思い出すとこの女といることに嫌悪を覚える。
俺はすぐに服を着ると「じゃぁな…」と別れを告げて部屋を出た。
後ろで女が何か言っていたがどうでもよかった。