小説
□逃げられない、君からは
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「ハァ ハァ・・・ッ。」
どこに逃げても、どこに隠れても見つかってしまう。
「ツバサ、お前は俺から逃げられない。
どこにいても、何をしていても俺は必ずお前をつかまえる。」
イーグルの声が頭の中に響く・・・・・。
逃げられないとわかっていても自由を求めてしまう。自分でも無理だってわかっているのに。
「・・・・・ッ!!」
不意に腕を掴まれ、壁に背中を打つ。
驚きとともに鋭い痛みが体を駆け抜けた。
「ツバサ、つかまえた。
お前の自由は俺がすべて奪う。」
ゴクッ・・・
あまりの恐怖に唾を飲み込む。
「俺は・・・俺はお前のモノなんかじゃない!!
そして俺は俺自身を解放したい。
モノとしてじゃなくて俺は俺として生きたいんだ。」
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