けいおん

□二人の距離
1ページ/4ページ

「澪ちゃん。おはよ〜。」

「全く!今日も唯のせいで遅れるところだ。」

「澪さん、ごめんなさい。私がもっと早くお姉ちゃんを起こしていれば…。」

「いや、憂が悪いんじゃないって。起きない唯が悪いんだ。」

あれ?

いつもと同じはずなのに、すごく違和感がある。

私の隣は唯であってるはずなのに、違うと体が反応する。

「行こ、澪ちゃん。」

「ああ。」

唯に手を引かれ、学校に着くとほとんどのクラスのみんなが揃っていた。

「あ、おはよ〜。」

唯に手を引かれたまま、律やムギ、和の方に連れて行かれる。

「唯ちゃん、澪ちゃん、おはよ〜。」

「遅刻かと思ったぜ。」

「律も人のこと言えないでしょ。聡に毎日起こしてもらっているんだから。」

「わっ!の、和〜、バラすなよ〜。」

「それでこそ、りっちゃんだよ!」

「遅れそうになってるやつに言われたくねぇ!」

律と和のやりとりが、なんか気になる。

違う。

苦しくなるんだ。

でもなんで?

なんで、こんな気持ちになるんだ?
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ