けいおん
□二人の距離
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「澪ちゃん。おはよ〜。」
「全く!今日も唯のせいで遅れるところだ。」
「澪さん、ごめんなさい。私がもっと早くお姉ちゃんを起こしていれば…。」
「いや、憂が悪いんじゃないって。起きない唯が悪いんだ。」
あれ?
いつもと同じはずなのに、すごく違和感がある。
私の隣は唯であってるはずなのに、違うと体が反応する。
「行こ、澪ちゃん。」
「ああ。」
唯に手を引かれ、学校に着くとほとんどのクラスのみんなが揃っていた。
「あ、おはよ〜。」
唯に手を引かれたまま、律やムギ、和の方に連れて行かれる。
「唯ちゃん、澪ちゃん、おはよ〜。」
「遅刻かと思ったぜ。」
「律も人のこと言えないでしょ。聡に毎日起こしてもらっているんだから。」
「わっ!の、和〜、バラすなよ〜。」
「それでこそ、りっちゃんだよ!」
「遅れそうになってるやつに言われたくねぇ!」
律と和のやりとりが、なんか気になる。
違う。
苦しくなるんだ。
でもなんで?
なんで、こんな気持ちになるんだ?