けいおん
□いつまででも…
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「な、澪。」
「なんだよ。」
唯たちは掃除とかで、今の部室には、澪と律の2人だけしかいない。
いつも通り向かい合わせに座っていると、律が口を開いた。
「私がいなくなったらどうする?」
「えっ!?」
いつもみたいに、おどけてくると思っていた澪には、不意打ちみたいな質問だった。
そんな質問をする律も、イタズラな笑み浮かべていなくて、澪の不安を煽った。
「な、なんだよ、いきなり!!」
澪が机を叩きつけるような感じで立ち上がった。
「まあまあ、落ち着けって。例えばだよ、例えば。」
困ったような顔をする律を見て、澪は疑いながらも椅子に座り直した。
「本当に、例えば、だよな?」
例えばを強調しつつ、律に聞く。
「あたり前じゃん。」
「(律がいない…。)…わかんない。」
澪が俯いて放ったその言葉に、律は固まった。
「なんだよ、それ。」
律は声を出して、笑い始めた。
「だ、だって、今までずっと律がいて、律がいることが当たり前なんだもん…。」
「ま、確かにな〜。」