エゴイストの心臓
□いつつ
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「あ、」
太腿に液体が伝う感覚。
下腹部には違和感。
一面の草と土の匂いに交じるその。
ワンピースの裾をめくれば、
私みたいな小娘に不似合いなほどの赤色が。
「…ああ、」
(子供の時間は終わってしまったのね。
男の子の中に混ざって、泥だらけになって走り回る時間はもうおしまいなのね。)
…じわり、白を染める。
…ぽたり、緑に浮かぶ。
赤。
「…夕ごはんはお赤飯。」
(そんなに好きではないけれど)
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