The hand ties.

□第十一章
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私が行った実技試験から三日が立った、六月の半ば。
今日も今日で、天候は雨。
午前九時。

あぁ、そんな分かったことを考えても仕方ない。・・・か。

今、目の前に不知火さんがいる。三日前の質問に、しっかりと応えなくてはと思い、自ら不知火さんに会いに来た。
不知火さんの部屋で、私は椅子に腰をかけ、向き合っている状態。

シーンっと静まっている中で、不知火さんはお茶をすする。

「さて」と言った不知火さんは、湯呑みを机にそっと置き、私を見た。

「質問、応えてくれるんやろ?」
「はい」
「わいは、あの日、久那ちゃんに『なぜ言語を理解出来るのか』って聞いたんやっけ?」
「確か、その質問でした」
「ほな、応えてもらましょう」

私は大きく深呼吸をして、不知火さんを見た。
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