The hand ties.

□第四章 *前編*
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ラプンツェルの長い髪は、助けも来ないまま、何時かは悪い人に切られてしまうのかな?

コンクリートで出来た、その部屋は暗い。
小さな窓からは、雨の滴る音が聴こえる。
もう、夕方かな?
そんな事を考えていたら、なんだか泣けてきてしまった。
涙がぽろぽろと、流れてくる。
今夜で、私の記憶は消されてしまう。
無駄な記憶を持っているから、お前は協力しない。っという理由で、消されるのだ。
もう、悪あがきは出来ないのか。そんなことを考えると、涙が止まらない。
それでも、最期の力を振り絞ろう。
それで、死ぬなら本望だ。

時間は、五時を過ぎていた。



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