みじかーい

□春休み
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バカップルに30題

03.春休み






「リョーマ、どうして?」

「何が?」


「どうして春休みに宿題がでるの?」


私達は、今リョーマの部屋で春休みの宿題をしています。

けど、全然終わらなくて、素朴な疑問をリョーマに言ってみた。



そんなのしかたがないと言いたそうなリョーマに私はまた質問をした。



「ねぇ、どうして私達は勉強しなくちゃいけないの?」


「…義務だよ。義・務」


リョーマは正論を言っているんだけど、
なぜか認めたくなくて、
嫌なった私は持っていたシャーペンを机に軽く投げつけた。




「…はぁあ〜誰か宿題やってくれないかなぁ……」


そう言ってチラッとリョーマを見ると、
目を細めて、嫌そーに 自分でしなよ と言った。



「リョーマ君冷たいっ!!」

「……」


ちょっと涙目になって言ってみると、次は冷たい視線だけが返ってきた。


だが、そんなことで
しぶしぶ宿題をやろうと思う私ではない。



どうやったらリョーマは私の春休みの宿題をしてくれるのだろう…


そういうことばかり考えていた。




とりあえず、リョーマの隣に座ってみた。



すると、リョーマは私に気づいたようだ。



「何?」


とりあえず、リョーマに寄りかかってみた。



「……重いんだけど」


「ガビーン」




め、めげないっ!!←



次に私は頭をリョーマの膝にのせた。
いわゆる、膝枕。


「リョーマの膝枕気持ちい〜…痛っ!!」



膝枕が気持ちよくて寝そうになったのを
リョーマのチョップにより阻止された。



「早く、頭どけて」


「…はい」


うわ、絶対リョーマ怒ってるよ……



「リョーマ、怒ってる?」

「……」



返事はなし。



「(ヤバイ……)リョーマ…」



本気で怒っていることに気付いた私は謝ろうとした。


「ごめ「…はい、」……え?」


渡されたのは私の春休みの宿題。

中を見ると英語の部分だけ全て埋まっている。



「これ……」


「英語、早く終わったから…ついでに」



もう、どうしてそんなに優しいんだろう。



「本当にしてくれるなんて、リョーマ優しすぎだよっ!!……ありがとう」



「…別に」


「そんな優しいところも好きだよ」


「なっ…」


「あははっリョーマ顔真っ赤だぁ〜」



私が素直になるといつも照れる君がとても新鮮で、少し嬉しくて。

少し笑って うるさい と言った君の顔にキスをひとつした。








end.

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