小説\

□ぬいぐるみ
1ページ/23ページ



-ゆちょん-







弟が、産まれた。






ゆのがそう言ったんだ。確かに、言った。


受話器の向こうで、ゆのは泣いていた。柄にもなく大泣きして――、僕は子供なのに、ゆのを宥めなければならなかった。
ほんとは直ぐにでも走り出したい気持ちなんだ、だって僕は二回目のお兄ちゃんになるんだから。












    =ぬいぐるみ=




.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ