小説\
□ぬいぐるみ
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-ゆちょん-
弟が、産まれた。
ゆのがそう言ったんだ。確かに、言った。
受話器の向こうで、ゆのは泣いていた。柄にもなく大泣きして――、僕は子供なのに、ゆのを宥めなければならなかった。
ほんとは直ぐにでも走り出したい気持ちなんだ、だって僕は二回目のお兄ちゃんになるんだから。
=ぬいぐるみ=
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