一人語り部屋

□ミツナルへの道
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 私がBLという言葉を知ったのは、中学生の時でした。
 同級生の女の子が、BL小説を読みふけっていたのです。よくある話ですかね?
 当時は「あー、まあ、男同士でも好き合ってるならいいんじゃない?」ぐらいの寛容さがあったんですが。

 高校、大学と進むにつれて、いやいやいや「有り得ないでしょ」という考えに。
 同性愛が「有り得ない」のではなくて、ジャンルとしてBLというものが成り立つということが、私にとっては「有り得ない」話だったのですねー。

 基本的には、原作ベースが大事というか。原作でヒーローにヒロインがいるんだったら、その二人で萌えればいいじゃん、という。
 どうしてヒロインそっちのけにして、原作無視してわざわざBLにしたがるのか?
 私にはどうにも理解ができなかったわけです。
 なので、BL好きの友人から進められた漫画やら小説やらを、表紙を捲ることもしないでばっさり拒否し、つき返していたりしたんです……が。

 人生、何が起こるかわからないものですね……orz
 いやもう、自分が自分で信じられないんですよ実は未だに。

 ことの始まりは去年。2009年7月のことでありました。
 DSを後輩からぶん奪ったはいいものの「あんまり面白いソフト無いなー」と思っていたんですね。
 んで、これまた同じ後輩から「逆転裁判がめっちゃ面白いッスよ!」と言われ。
 そんなに言うなら寄こせコラ! と泣き崩れる後輩を尻目に「蘇る真実」を強奪。
 ……ここまで書いといてなんだけど、ヒドイな、自分。
 あ、奪ったDSとソフトは、未だに返しておりませんww

 で、プレイして、うわなにこの面白いゲームは……!! ってことになったのですね。
 ただ、この時の私は純粋にゲームを面白がっていて、萌えてはいなかったんですけれども。
 問題はもちろん、1−4話ですよ。ええ。事件が起こりました(脳内で)。

「僕はあいつに会うために、弁護士になったんだ」
 ふーん、そうだったんだー。

 ……。

 …………。


 Σ(゜д゜;)??!!

 え、ナニそれ何それなにこの発言。
 いや、いやいやいやいやおかしいよソレなるほど君!!
 私の中の主人公像が、いっきに崩壊した瞬間でしたねー。
 あ、そ、そう…なんだ。
 あの検事さんに会うために、弁護士になっちゃったの。へ、へぇー。
 ……うん、しかも何だか検事さんはツンデレだよねぇ確実に。

 ……。
 …………。
 ナルミツか!
 やばい何コレなんでこんなわたし萌えてんの?!
 いやいやいやいやいや、有り得ないって言い続けてきたのは他ならぬ私!
 ってゆーかこの胸のトキメキがまさに「有り得ねぇええええ」!!

 はい。
 というわけで(?)ですね。
 私がこの二人にハマった当初、実はミツナルではなく完璧にナルミツ派だったんですよ。
 むしろ検事が攻めとか絶対に無いなと思っていたんですけどねー。
 逆転裁判……恐ろしいゲームだわ、本当に。

(つづく)
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