時系列物語

□君が望む世界
1ページ/6ページ


『友達でいて下さい』


 彼からの初めてのメールは、たった一言。

 決して厚かましくはない、逃げ道があらかじめ用意された、ささやかな願い事だった。
 
 その文字を見たとき私は、胸に去来した様々な感情に戸惑い、それから混乱した。

 そうして嵐が過ぎ去った後に残ったものは、例えようもない哀しみ。
 

 それは途方もない、哀しみだった。







君が望む世界
次へ
前の章へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ