時系列物語

□声を聴かせて
1ページ/11ページ

 パソコンと睨めっこをしながら僕は、机に置いた自分の青い携帯をちらりと視界の隅に捉えてしまい、それから自己嫌悪に陥った。

 もう、何度目だろう。
 いい加減諦めろよなと自分に毒づきながら、それでもその小さな旧型の携帯を鞄に仕舞うことができない。

 僕は待っている。

 いやもう、ずっと前から待ち続けているんだ。


 君からの、返信を。







声を聴かせて
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ