鬼灯

□計画シリーズ
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私にとある考えがある。
人に話したら引かれるかも知れない。


でもやりたい。





まずは第一段階。

蒼玉の湖で主要人物を説得する。



「むーちゃん、居るでしょ」

「何か用か?」


呼んだら後ろから出てきた。
背後を取るのは心臓に悪いよ、ただでさえ白くて幽霊みたいなんだから。


「用ってかお願い。むーちゃんしか頼れる人が居ないんだよ」

「……我?」

「そう。魁童ちゃんや祢々さん、久遠ちゃん達じゃ駄目なんだ」


そう言うとどことなく嬉しそうな顔で続きを促された。
そうか、頼りにされると喜ぶ体質なんだ。具体的にはむーちゃんしか居ないの件。


「まず確認。むーちゃん裁縫は得意だよね?」

「ああ」

「服は作れる?」

「針と糸、それから布があれば」

「それだけ分かれば上等。今度服作って欲しいんだよね」

「我が……そなたの?」

「いんや、私のじゃない」

「?……どういう事だ?」

「実は……」


不審がるむーちゃんに私の計画を伝えた。



全て言い終わった後、さっきの嬉しそうな表情は失せ、代わりに何とも言えない顔をされた。
引いてる、絶対引いてる。


「どうしても……やらねばならぬのか?」

「うん。むーちゃんなら頼りになると思ったけど、どーしても嫌だってんなら頼らないよ。……でもこれが出来そうなのむーちゃんだけなんだよなぁ。……はあ、残念」


ここまで大袈裟に言えば人の良いむーちゃんの事、乗ってくれるはず。


「そこまで言うのならば協力しよう……あまり気は進まぬが……」

「ありがとう。むーちゃん大好き」


お礼の意味も込めて思いっきり抱きつく。
一瞬驚いたように目を丸くしたけどすぐ優しい眼差しで頭を撫でてくれた。



これで第一段階終了。



さあ、私の願望を叶えて頂きましょう。
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