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□俺色に染まれ!
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「隼人ぉ〜」

ニヤニヤとだらしない顔をする成人男性が一人、広い庭でしゃがんでいた。
その視線の先には、銀色の髪を靡かせたグリーンアイズの少年が一人。
周囲に立つその男性と同じ年頃の数人は、その様子にため息をつく。
その中の黒いスーツを着た赤ん坊が重たい色を放つ拳銃を取り出した。

「その顔を止めろツナ、うぜぇ」

ツナ、と呼ばれた人物は飛び込んできた少年を抱きとめて赤ん坊を振り返った。
ボンゴレ十代目として恐れられるこの沢田綱吉という男は、少年の前では形無しである。

「しょうがないだろ、隼人が可愛いから。ねー」
「ねー?」

大きな瞳を輝かせながら隼人は言葉を繰り返した。
綱吉の首に抱きつき、ニコニコと笑顔を見せる隼人に、綱吉は頬を緩ませた。

「うわっ、キモいですボンゴレ」

その顔を見た骸が盛大に引く。
長髪を揺らして綱吉から距離を取った。
その隣にいた雲雀はその場に唾を吐き捨てた。

「なんだよその態度・・・まるで俺が変態みたいだろ」
「変態だよ君は」
「ショタ趣味があったなんてドン引きです」

浮浪児がたくさんいる道の路地裏。
そこに倒れている隼人を見つけ、拾ってきたのだ。
それ以来、綱吉は隼人を寵愛している。

「将来的には俺のお嫁さ・・じゃなくて、右腕になるんだよねー」
「はい!俺は十代目の右腕になりたいです!」

うっすらと聞こえた言葉に周囲の数人の視線が冷たくなる。

「・・・なんだよその目は」

ゴミを見るような視線に思わずたじろぐ綱吉だった。
部屋に戻り、隼人をベッドに座らせる。
日が暮れ、辺りは暗くなったため、隼人を寝かせに来たのだ。
それに付いてきたリボーンは隼人の隣に立つ。

「隼人〜、おやすみのチュー・・・いでっ!?」

手を広げて近づいてきた綱吉に長い杖に変身させたレオンを振り下ろした。
その場にうつ伏せに倒れた綱吉を心配して隼人が駆け寄る。

「ウザすぎキモすぎ死んだほうがいいぞ」
「言いすぎだろ!」

頭を押さえて起き上がる。
リボーンは部屋にぶら下がるハンモックに飛び乗り、一瞬で鼻ちょうちんを膨らませて眠りこんだ。

「十代目は一緒におやすみにならないんですか?」

床に座りこんだ綱吉の腕に抱きついて見上げる隼人は犯罪級に可愛い。
実はまだ今日の分の書類作業が終わっていないのだが、
それでもこの誘惑からは逃れがたい。
豪華な広いベッドに隼人を寝かせ、綱吉も隣に横になった。

「十代目と寝るのは久しぶりですね!」

寝る・・・いや、邪念を捨てろ。
隼人は純粋に綱吉と一緒に眠ることを喜んでいるのだから。
そういえば前に骸に、五歳離れていればもうロリコンだと言われたことを思い出す。

「十代目、父上みたい・・・あったかいです」

そう言って擦り寄ってくる隼人にいけない感情が湧きあがる。
落ち着け、落ち着くんだ。
二十も離れた隼人に何かしてみろ。
それこそ犯罪、骸や雲雀に何を言われるか、更にリボーンに何をされるか。
と、いうより父親というのはちょっといただけない。
将来は絶対に隼人を嫁に・・・!

「おやすみ隼人」
「はい・・・おやすみなさい十代目」

眠るあどけない寝顔に、数年後が楽しみだとニヤつきながら、綱吉も眠りに付くのだった。



おまけ

「てことで、雲雀さん。隼人に俺を父としてじゃなくて恋愛対象としてみてほしいんですけど、どうしたらいいですかね」
「・・・君はこの数ヶ月で立派な変態親父になったようだね」
「親父じゃないです」
「子煩悩な変態親父だろ?」
「父親は遠慮します。嫌じゃないんですけどね、やっぱり隼人に俺の隣で俺をずっと支えてほしいというか・・・」
「ペッ!」
「あの、自分ちで唾吐かないでください」
「は?で?なんで僕に相談するわけ?」
「こういうことは骸が専門かとも思ったんですが、まともに話も出来なさそうなので譲歩してここに」
「譲歩ってのが気に入らないけど、非常に迷惑だよ」
「何かいい案ないですかね?」
「知らないよ、勝手に悩めば?」
「隼人を俺に惚れさせる方法は・・・」
「ホントに僕をイラ立たせるの得意だね君」
「俺なしじゃ生きていけないくらいにしたい!」
「・・・本っ当に気持ち悪いよ、君」



すんまっせーん!
もう世界中のツナファンにすんまっせーん!
なんか最近キモいツナしか書いてない気がする!
ショタの上にナニコレ!犯罪一歩手前ですよ!
『24綱の4獄光源氏紫の上大作戦』だったわけですが!
十代目がただショタの変態になって終わってしまった。
この話の雲雀と骸は比較的常識を持った一般人です。
なんかもうごめんなさい!
ヴィー様、かつてない駄文で申し訳ないです;;
リクエストありがとうございました!

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