版権小説
□世界が変わった日
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俺が部屋から出て暫くすると中から話声が聞こえてきた。
部屋にはドンキホーテ・ドフラミンゴ一人しかいなかったはずだ。怪しい人影を除けばの話だったが。
気になった俺は、最初と同じようにノックをして部屋に入った。
ドフラミンゴは椅子には座っておらず、ベランダに手を掛け処刑台を見ていた。その足元に小さな影が見えた。
「なんだてめぇ…死にたいのか?」
ドフラミンゴの身体が横ずれ人影がドフラミンゴの身体に隠れた。
隠した?
子供を…?
何故…?
気が付いた時には目の前にドフラミンゴが立っていた。
伸ばされる腕
首を締め付ける指
力を込められる
興味半分で開けててしまい、部屋の主の機嫌を崩してしまった。
己の若さからきた失態。まだ若いといえば答えにはなるだろうが、この男には通用しない。
あらがう事もできず俺は死ぬんだ――意識が朦朧とし身体から力が抜けた。
死を覚悟した時、首を締め付けていた指が離れ俺の身体は床に崩れ落ちた。
薄れゆく意識の最後に見たのは、あの小さな人影だった。ドフラミンゴの足にしがみつき何かを話していた。
助けてくれたのか?
俺は助かるのか?
一抹の期待を胸に俺の意識はそこで無くなってしまった。