版権小説

□同一趣味
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某サイト様の影響で、書いてしまいました。





知り合いの七武海に呼ばれ、高級そうなホテルに足を運んだ。
ロビー付近にある休憩スペースの椅子に腰を掛けると直ぐにサービスらしき飲み物が運ばれてきた。

このホテルには似合わない俺。ちらちらと盗み見る奴らが気に触るが、場違いなのは俺のほうだった。
特に気にする様子もなく、といった感じで視線を受け流し何をするでもなく目を閉じうつ向く。
聞こえてくる雑音に耳を傾け、時を過ごした。

どれ程時間が過ぎたか分からなかったが、雑音から聞き覚えのある名前が聞こえた。
そして、音は静まる。
従業員達の妙に高い声。そこらじゅうから歓迎の挨拶が飛びかい、あからさまに遠ざかる足音が聞こえた。その中に一つだけこちらに近づく音があった。

次に目を開けると奴が向かいのソファーに居た。

「…いつまで待たせる気だったんだ」
瞬間、奴の口元がニヤリと歪み俺の顔に冷たい何かがかかった。

飲み物を運びに来た従業員に水をかけられた。そいつの顔は青ざめ「身体が勝手に…」と怯えていた。

「酒をもってこい」
ドフラミンゴは笑う。
俺の顔からポタポタと水が滴る。
すぐに従業員数人が酒とタオルを持ちバタバタと近寄ってきた。

「大変申し訳ございません!」ヘコヘコと謝る従業員。タオルを俺に渡そうとしていたが、断わった。

「タオルなんかいらねえよなぁ?勿体無い」
奴は笑う。楽しそうに笑う。
手で従業員を追い払い濡れた帽子を脱ぎ袖で顔を拭く。

「殴ったほうがよかったか?」

「……」
真面目につきあえば馬鹿をみる。多少のからかいは最初から予想していた事。

「これもういらねえから使え」
俺の視界に奴と同じコートの色をしたフワフワした物が顔に被さった。
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