ディスガイア

□忘却
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そっと脳裏を掠った、あの不敵な笑顔。やっぱ貴方は強いね、彼女はそう言った。
……? あいつは? ……オレ様は大切な事を忘れているのかも知れない。思い出そうと記憶を漁れば頭が割れそうになり、変えって忘れてしまいそうになる。ふとした拍子に忘れてしまいそうな程だから、胡座をかき、腕組みをいつもの様にして瞑想に耽る。
暫くすると思い出しそうな気がし……、

「殿下、珍しく大人しいじゃないですか。変なモノ食べました?」

……、たのだが今の言葉でかちんときた衝撃で全て忘れてしまった。

「エートーナァァァァ!!」


この世界には色々な物語がある。今起こった2人の喧嘩も小さな事には変わり無くて、ラハールが忘れかけていた事も同様に小さな事なのかも知れない。
そんな事はどうでも良いかの様に、物語は何処かの魔界にスポットライトを当て、終わらぬ歌を紡ぎ始める。
物語は生きている様に、否、生きているのである。
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