捧げ物

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ここは遥か彼方にある町。この町では頭にハロ耳と言われる本来の人という生物にはその場所に髪があるのだが、代わりに丸くて固い機械や機体のような素材のものが左右に二つあり、パタパタと動かすことができる人が住んでいる。それ以外の頭の頭部には髪があるし、手足も有るという普通の人である。



「今日、転校生が来るって言ってたような気がしますわ。」

ピンクのハロ耳を持った人が紺色のセーラー服で白のラインで青のチェックのスカートを着ている。これが学生服である。髪はつやつやしているピンクの長髪、目の色もうっすらピンクで綺麗な顔をしていて、落ち着いた雰囲気を醸し出しているピンク・チャン。

「そうだった。」

同じく学生服を着ていてハロ耳はスカイブルーである。活発そうな明るい声に凛々しい顔をしている。スカイブルー色の短髪、名前はスカイ・ブルー。

ここは黒板がある教室。何のへんてつもない場所だ。

「何色だと思う?」

オレンジ・ハロという学ランを着た生徒が言う。ハロ耳はオレンジ。クラスの中では冷静沈着で便りになる兄貴のような存在、顔は凛々しくいかにもしっかりしているタイプ。夕焼け色の髪はショートカットにしている。オレンジ色の目。

「ソウダネ。青あたりか灰色が来るとバランスがいいのではナイカネ。」

変な所でカタコトになるネイ・ビー。学ランを着ている。ハロ耳はネイビー色。ネイビー色の髪をしているのだが、よく見るとヒゲの形に白くなっている髪がある。顔はやる気の無さそうな感じで目はネイビー色。

「それより出来れば、女子生徒がいいなあ。この場所は少ないし。」

ロー・イエという学ランを着た生徒。名前が面倒でごろが悪いため、イエローとしか呼ばれない。学校全体で女子生徒は四分の一ぐらいしかいない。ハロ耳はイエロー。レモン色の髪は適当にセットしてあるのかどうか知らないがあちこち跳ねていてる。目は黄色、存在感が薄い何処にでも出没しそうな顔。

「さあ、誰でもいいだろ。」

素っ気なく言うハロ耳がグリーン色なハログ・リーン。緑の髪に緑の目、顔は冷たい感じのスラリとした美形。

教室はいつも以上にガヤガヤしていた。

「皆の者、席につけ。」

先生が入ってきた。黄緑色のハロ耳である。黒メガネを装備、スキル、チョーク投げを習得してそうな厳しい顔をしている。服はその辺にあったスーツ。

「転校生を紹介すると言いたい所だが、まず最初に今日は学校のチャイムが壊れ、拳法の科目はチャイナ服や胴着が破れたため中止。その時間は自由時間とする。転校生、入ってこい。」

教室からやったーとかラッキーとか聞こえるが全力でその声を無視する先生。

「はい。」

学ランを着て、赤いハロ耳の気弱そうな少年。でも目はよく見ると紅の色をしており美形。髪は真紅の綺麗なショートカット。

「自己紹介を。」

「は、はい。隣町から来ました。アカ・クレナイです。よ、よろしくお願いします。」

つっかえつっかえで挨拶するアカ。丁寧に頭を下げる。

「よし、漢字なしのカタカナの名前だ、みんな仲良くするように。席は学級委員のオレンジ・ハロの隣が空いている。あのオレンジ色のやつだ。」

アカは鞄を持って右側にかけて座る。

「今日は特別に何もない。よろしく頼む。連絡が追加される場合はまた連絡する。以上。」

先生は教室から出ていった。







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