オリジナル小説

□愛に性別なんて関係ない
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ある晴天の朝それは起こった。



「神楽ちゃん起きてー」


いつもの様に朝一に万事屋を訪れこれまたいつもの様に押し入れで寝ているであろう神楽に声をかける新八。





だが一向に起きてこない神楽に留めの一発



「朝ご飯できてるよ〜起きないと僕や銀さんが全部食べちゃうよー!」

大声で押し入れに向かって呼びかける。



「まて新八〜
そうはさせないアル!!」


押し入れから勢いよく飛び出してくる神楽。


いつもはそうだ。


しかし今日はいくらたっても飛び出してくる気配がない。



いつもと違う様子に心配になった新八は押し入れを開け、そして固まった。





「え?…えええェェェ!?」



静かな万事屋に新八の驚きの声が響き渡る。




「朝からうるせーな新八。どうかしたのか」


さっきの騒ぎで起きてきた銀時は
欠伸をしながら新八に問う。



「ぎ、銀さんあれ!!」


新八が指をさす方を見る銀時。


そしてしばらくして銀時も固まった。


目線の先には神楽、
ではなく神楽にどこか似た男が一名。




「ちょ…どーゆう事新ちゃん。あの神楽が男連れ込むなんて…神楽もそーゆうのに目覚めたのか」



「いやいや。ならとうの本人の神楽ちゃんはどこ行っちゃったんですか。」



寝ている男を見て言う。


「じゃあこの男は「「不法侵入者?」」


あの神楽に限ってそれは無と踏んだ二人はとりあえずこの男を起こし事情を聞くことにした。



「おーいにーちゃん起きなさい」


揺さぶる。



暫くするとモソモソとその男が起き上がった。



そして一言。



「おはよう新八、銀ちゃん」





「えっ……」


その言葉に驚く二人。



起きたばかりの男は目をパジャマで擦りながら二人を見る。





「なんか今日は具合わるいアル。」





お構いなしに二人に話しかける男に驚いていた銀時が男の肩に手をかける。




「あの〜なんで俺らの事知ってんの?
なんで君はここにいるの?
それになにその言葉口調。神楽の真似か何かですかこのヤロー」






「何言ってるアルか天パ。糖分の摂りすぎで頭の中まで糖分になったアルか。
私は神楽アルよ。」




さも当然のようにいった男。





「うええええェェェ?!
ってゆーと思ってんのかガキ。そんな言って俺らを騙せるとでも…」



「ハッハッハッ」





「おー定春おはよー」



いつの間にか来ていた定春が男にジャレついていた。



「あの神楽以外誰にでも噛み付く定春が…
まさかこいつはひょっとして」



「だから言ったアルよ!
ほ〜い定春お手っ!」


定春に向かって男が手を出すとぽてっと定春も前足を男の手の平に乗せた。



「銀さん、この人きっと神楽ちゃんですよ」


「信じられんがそうかもしれねェな」






ところかわって万事屋の居間。



銀時と新八の目の前には男と化した神楽。



「まさか神楽ちゃんが男になちゃうなんて。
まあ銀魂なら有り得る事だけど」



「つーかどうすんの銀魂!ヒロイン男になっちまったよ!」




「こうなったら新たなヒロイン捜しに行くか」


頭をガジガシ掻きながら立ち上がろとした銀時。


すると机をバン!と叩いた神楽が立ち上がる。


「ちょっと待てよ天パ。
ヒロインの座は誰にも渡す気ないアル!!」




「いや神楽ちゃんもう男になっちゃったんだからヒロインにはなれないよ」



冷静な新八の突っ込みが入る。



それを聞いた神楽が
う〜ん。と腕を組み悩みだす。




「わかったアル!今日から俺がこの銀魂の主人公になるぜ!」

神楽の一言に銀時が焦る。


「ちょっと待てェェェ!!
この漫画の主人公は俺!坂田銀時なの!
誰にも譲る気はねぇぞ!!しかも何気に男口調になってるし!」



銀時が神楽に掴みかかる。



「ふふん。
漫画の主人公なのになんで目が死んでるんですか。なんで無職で天パなんですか。
そんなのジャンプを読んでいる未来に目を輝た少年達は求めてねーんだよ。」


焦る銀時。

「うっ…
いーんだよいざという時は煌めくから」




「嘘をつけー!!
未だに煌めいている姿なんて見たことねーよ」

「とゆーことで来週からは神魂をよろしくな!!」



カメラ目線でばっちり決める神楽。
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