Sweet Love

□ひとめぼれ
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俺がまさかのひとめぼれ!?
あんなにきれいな子見たことねぇよ。



俺の名前は須藤たける。築浦高校1年E組。
めちゃくちゃかっこいいわけでもなく、ブサイクなわけでもなく、まぁ月並程度だろうか。



自己紹介はこのくらいにして、俺は今、とてつもない衝撃を受けたのだ。



事の発端は放課後―


「げっ!!ない!!」

「どうした、たけー?」

「美術室に携帯忘れてきた」

「あほだな(笑)早く取りに行け。先に帰るからな」

そう言って帰って行く親友の明。
明とは高校で出会って、意気投合した仲なのだが、それはそれは昔から連んでたかのように気が許せる。
とはいえ…くそーー!!薄情な奴だなぁ。
少しむかつきながら、向かうは美術室。


誰もいないと予想していたのに、そこには長い髪を一つに結わえた女の子がいた。
彼女は懸命に絵を書いているようだ。


美術部なんてあったかな?

「失礼しまーす」


俺の言葉に気付いて彼女は振り返った。


「もしかして携帯?」


とても澄んだ彼女の声に一瞬ドキッとした。

「そ、そう。携帯忘れちゃって」


「やっぱり」


彼女は微笑みながら、携帯を持って近付いてくる。


「はい」

「あ、ありがとう」


彼女は携帯を渡せたことに満足したらしく、中断した作業へ戻っていった。



…やばい…ドキドキしたっ!!
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