捧げ文
□内緒
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「あれ、不二先輩がやったでしょ?」
いつの間にか隣にいた後輩の越前は、ある人物を指さしながら僕を見上げた。
「…どうしてそう思うの?」
「顔、にやけてるし」
「本当?」
クスクスと笑いながら越前の指さした人物の後ろ姿を見る。そんな僕の姿を見て越前は溜息をついた。
「後で大変なことになっても知らないっスよ?」
「大丈夫だよ。皆が内緒にしてくれればバレないから」
彼、鈍感だしね。と付け足しながら言うと越前は一瞬目を見開くも次には、そうっスね。と言いながら苦笑した。
「だから内緒、ね?」
「了解っス」
僕が人差し指を口元に持っていき、しーっと言うと越前は笑いながら同意して頷いた。
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