*Offer*
□***ナイト***
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うちは夜が嫌い。
だって全てが吸い込まれて行きそうなんだもん。
空を見上げると星と月しかなくて・・・
曇りの日なんて真っ暗。
だから夜が嫌い。
真っ暗で一人ぼっちの夜なんて・・・
***ナイト***
『また夜の依頼〜?』
##NAME1##は嫌そうにムヒョを見た。
「しょうがねーだロ?オレたちが相手してんのは霊ダ。大抵夜に現れるからナ」
『・・・昼に現れりゃいいのに・・・』
##NAME1##はそう呟いて嫌そうな顔をした。
##NAME1##は執行人でムヒョとロージーと一緒に執行を成し遂げてきた。
しかし今日はロージーがこの前の執行のとき##NAME1##とムヒョを庇って負傷してしまったため2人で依頼をこなすことになっていた。
##NAME1##は依頼の日、特に夜に限っていつも同じことをムヒョに言った。
「いい加減慣れロ!」
ムヒョは##NAME1##の我儘に怒ったように怒鳴った。
『だって・・・夜は嫌いなんだもん・・・』
##NAME1##はそれに少し怯んだが小さな声でそう呟いた。
「・・・なんでだヨ?」
『だって・・・夜は暗いし・・・大切なモノを全て吸いこんじゃいそうなんだもん。』
だんだん小さくなる##NAME1##の声にムヒョは大きくため息をついた。
「##NAME1##の大切なモノってのはなんダ?」
『ムヒョやロージー、ナナやケンジ、ビコやヨイチ、ページ先生、リオ先生にエンチュー・・・他にもうちの周りの沢山の人!!』
「じゃぁ誰か今までいなくなったか?」
『・・・いなくなってないけど・・・』
「少なくともオレはオメェを残していなくなんねェヨ。それに大切なものはオメェが守ればいい」
『え?』
「ホラッ行くゾ」
ムヒョはとっととマントを羽織って出て行ってしまった。
##NAME1##は慌てて後に続いた。