リクエスト小説
□続・甘いものには目がなくて
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「よし、材料はこれで全部だな!今作るから、そこで待っててくれ」
そう言って、クレープの材料を持ってキッチンに立つのはユーリ。
クレープ屋でクレープを食べていたユーリ、リオン、リッドの3人。
まだクレープを食べたかったリオンだったが、肝心のクレープが売り切れてしまった。
そこで料理の得意のユーリが、自らクレープを作ると名乗りを上げ、必要な材料をかき集めていた。
材料がそろったところで、ユーリの家に行き、クレープが出来るまで、リッドとリオンはリビングで待っていた。
キッチンはリビングと対面式になっており、ユーリの動きを観察していた。
手際良くクレープを次々に作っていくユーリに、2人はずっと感心しっぱなしだった。
「ほら、出来たぜ!おまっとさん!」
皿の上には大量のクレープ。
リオンとリッドは一つとり、一口かじった。
「うんめぇー!さっきのクレープ屋のクレープと一緒じゃねーか!」
ユーリの作ったクレープの味に舌鼓を打ったリッドは、次から次へとクレープを平らげていく。
「あれだけ食っておいて、まだそんだけ食うのか……」
クレープ屋であれだけ食べていたのに、ここでも同じぐらいの量を平らげている。
それを2人は呆れた表情で見ていた。
「ふあぁ〜食ったら何だか眠くなってきたぜ。んじゃあ、おやすみ」
ばたっと床の上で急に寝始めたリッドに、2人は顔を見合わせて苦笑した。
「で、クレープの味はどうだ」
「……まぁまぁだな。でも、この生クリームの舌触りはあのクレープ屋よりも上だと思う」
「へぇ〜そこまで絶賛してくれるとは思わなかったぜ」
「べ、別にそういうわけじゃない!僕は、味の感想を正直に言ったまでだ!不味かったら、不味いと言っている!」
「はいはい。それよりリオン……」
急に目付きの変わったユーリに、リオンは嫌な予感がした。
リオンの顎を上に向かせると、唇の端を一舐め下から、深く口づけた。
「ふぅ、んんっ…!」
「クレープ作ってやったんだ。その分の代金は頂くぜ」
「なっ?!ふざけるな!言いだしたのは貴様だろう!」
「誰もただでとは言ってないぜ?」
したり顔で言うユーリに、リオンは何も言い返せなかった。
ユーリは暴れるリオンを抱き寄せて、自分と机の間に挟み込む。
「リッドがそこにいるんだぞ!」
「大丈夫だって!お前が声を出さなければな」
「そういう問題じゃない!それに、まだクレープを食べ終わっていない!」
「だったら、下の口から食べさせてやろうか?」
「っ!?」
何を言っても一枚上手のユーリに、リオンはただただ睨むことしか出来なかった。
「諦めろよ、リオン」
「ちょっ…、本当に待て!」
「待てない」
机に手を付かせると、ユーリは後ろからリオンの下半身に手を伸ばした。
まずは布越しに、リオンのそれを刺激する。
「あっ……!」
高い声が出て、咄嗟に口を押さえた。
おそるおそるリッドを伺えば、熟睡している。
それで安堵したのもつかの間、布越しにユーリの指が巧みに動き、リオンに快感を与え始めていた。
「ふぅ、んんっ…」
嫌だと首を横にふるも、この状況を楽しんでいるユーリが聞く筈もなかった。
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