長編3
□T
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そこは銃声や爆音が響き渡っている。
そう戦場である。
いたるところに味方兵や敵兵の死体が転がっている。
そんな中一際異彩を放っている場所が一つだけあった。
辺りには死体が転がっている中、1人の少年が蹲っていた。
その少年をよく見れば、何かを抱えていた。
その何かをよく見てみると、その少年と瓜二つの少年だった。
一方の少年は涙を流し、一方の少年は眠っている。
──ドウシテ、ドウシテ君ガ?
──君ハ僕。僕ハ君。
──ジャア、今ノ僕ハドッチ?
『Cheating each other』