長編3

□思念
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それを聞いたリオンの瞳は、驚き、動揺し、悲しみ、絶望し、後悔していた。



そして、私の攻撃をまともに受けたリオンを見て、はっとした。




『これ以上は、彼を殺してしまう!なんとかしなければ!』



リオンを助けるために、無駄かもしれないが、抗ってみた。


すると、リオンに向かっていた剣先は横にずれ、彼を攻撃することは無かった。


既に気を失ってしまっているリオンは、アルカナルインの支配圏から弾き出された。


それを確認できれば、私は安堵した。だが、さらに後悔してしまったのも事実。




───こんな姿をリオンに見せるつもりではなかった。彼を悲しませるつもりなど、傷つけるつもりなどなかった、と。






それからしばらくしても、私の意識が途切れる事はなかった。


だから、答えに行きつく事が出来た。



これはアルカナルインがわざと私に見せているのだと。意識を戻さす事で、さらに後悔を生ませ、より此処に留まらせるためだと。


私はその思惑通りになったのだろうか?



私自身は、これに抗っているつもりだ。



確かに後悔したかもしれない。だが、何も後悔ばかりではない。



リオンの姿を目にして、後悔よりも愛しさの方が上回った。








本当に愛しいと感じたのは、もうどれぐらいぶりだろうか───




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