長編3

□本音
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「これで、全部だ。僕という人間が、どれだけ醜いか分かっただろう?」



今思い出しても、本当に僕は醜いと思う。


エルレインによって甦った僕は、酷く彼女を恨んだ。


死に場を得たはずなのに、死ぬ事さえ許してくれないのかと。


だが、彼女の計画に乗るなんて御免だった。


僕は罪が許されると思っていなかったが、出来る限り、スタンたちが守ったこの世界を守りたいと思った。



そして、カイル達と新たな旅が始まった。



僕の正体が、リオン・マグナスだと分かっても変わらず接してくれて、『仲間』だと言ってくれた。


嬉しかった。




だが、今回はそうもいかないだろう。




最終決戦を目前に、僕は何を話しているんだろう。



どうして、僕は自分から壊してしまうような事をいつもしてしまうのだろうか?



失うのが怖いから?



失うぐらいなら、自ら手放した方が楽だと思っているからか?





どっちにしろ、これで今まで通りにはいかないだろう。



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