長編3

□悪夢
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縁談の話が持ち上がると同時に、僕はフィンレイ様に対する感情に蓋をした。



その事に気がついたシャルは悲しそうだった。



蓋をしなければ



見て見ぬふりをしなければ



醜い感情が溢れだしてしまいそうで、怖かった。


それでフィンレイ様に幻滅されてしまうのが、怖かった。





だが、蓋をしたのが悪かったのか、それに似た感情を無理矢理マリアンに向けてしまった。





───自分には、マリアンしかいない





そう、無理矢理自分に言い聞かせてしまっていた。











それから数日して、ヒューゴが僕を呼んだ。



久々の呼び出しに、僕は「またか、」と思うもそれ以上の事を思うことはなかった。



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