長編2

□2章
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*   *   *


「おはようございます、……坊ちゃん?」



部屋から出てきたリオンを見て、少し様子が可笑しいことに気付いたシャルティエは、首を傾げていた。


「どうかしましたか?」


「………何でも、ない。おはよ」


「でも、顔色が悪いですよ?」



「ちょっと、夢見が悪かっただけだ。もう、行く」


「えっ?行くにはまだ……」


学校が始まる時間にはまだ早い時刻。


それに朝食もまだ食べていないため、引き留めようとするが、リオンは聞く耳を持たなかった。



「行ってくる」


「あっ、ちょっと坊ちゃん?!」


シャルティエは寂しげな背中を呆然と見送った。



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