長編2
□2章
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いつもの夢。
そう、いつもの夢のはずなのに何かが違った。
初めは、いつもと同じ夢。
海の中にいて、目を閉じれば金色の髪を持つ人が笑っている。
いつもそれだけだったのに
目の前の光景が急に暗転していく。
そして、現れたのは大勢の人。
鼻から上は分からない。
だけど、確実に敵意を剥き出しにされている。
自分は座っているのか、大勢の人から見降ろされている。
(………怖い)
恐怖に体を震わせていたら、1人が口を開いた。
「………が、死ねば良かったんだ!」
すると、次々に言葉を投げつけられた。
「………を殺したのは、お前だ!」
「……が、いるから………の……はっ!」
「………もの」
「……り者!!」
「裏切り者!!」
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