長編

□願うならば……12
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モリュウ領に着いたリオン達は、船着き場にティベリウスが来ており、町人が集まっているという話を聞いた。


リオン達も船着き場に着くと人集りが出来ており、ティベリウスがちょうど演説を行っていた。


「そやつが腰に下げている剣、我が国の宝剣ではないか!………そうか、貴様がリオン・マグナスか。奴らを捕らえよ!」


「やばっ!」

「逃げるぞ!」


リオン達はその場から逃げるが、宿屋の前まで来て立ち往生していた。

そんな彼らの下に青年が来た。


「ここは俺に任せて、あんたらはそこで隠れときな」


リオン達は宿屋に隠れると同時に兵が追ってきた。


「おい、こっちに逃げた奴らを知らないか?」

「知らないな〜それより、俺の曲聞いていくか?」


急に青年が歌い始めた。

しばらく歌っていると兵が嫌気をさし、その場から立ち去った。


「何だ?これからだっていうときに…………。あんたら出てきても大丈夫だぜ」

青年の合図と共に宿屋から出てくる一行。


「いや〜助かりました!俺、スタン・エルロンって言います」

「道化のジョニーとは俺のことさ。………あんたら何か訳ありみたいだが、もしかして例の助っ人かい?」

「そうだ。それより聞きたいことがある。グレバムって男を知っているか?」

「グレバムって、ティベリウスと共にいる奴か」

「僕らはそいつを追っている」

「なる程ね。まあここではなんだ、俺の隠れ家に行こう」


ジョニーが家の場所を説明し、早速向かう。


「リオン………僕は少し別行動をとらして貰うぞ」

「何故だ?」

「思い出してみろ。僕は旅人だ。地方に行けば、僕にもしなければならないことがある」


ジューダスが当たり前のように居ると思っていたリオンは、少し黙ってしまった。


「心配するな。合流はする」


リオンの頭を軽く撫でる。


「子供扱いするな!!」

「……スタン、リオンを頼む」

「任せて下さい!!ジューダスさんもお気をつけて」


ジューダスは1人違う目的のために離れていった。


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